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ソウルの美味3 カルビタン

「ソウルの美味」3回目は、絶品!カルビタンの店です。しばらく連載がとどこおっていましたが、「All Korea」閉鎖まであと10日足らず、ばりばり書きますよ!

お店の名前は「ハニャンセンプルコギ」。センプルコギ、ということは、もともと味をつけていない焼肉の専門店のはずなのですが、この店ではカルビタンを頼む人がほとんどなので、いっそのことカルビタン専門店としたほうがいいのでは…と思うほどです。場所は、チョンノ(鍾路)タワーを右手に見ながら、郵政局路を北に歩いていき、しばらくしたところで左に入ったところです。チョンノタワーからだと、歩いて5分ぐらいでしょうか。隣に日本語学校があります。

このお店は、ソウルに2年ほど住んでいて、ソウルの美味と路線バスを知り尽くしている、友達のみゆきさんに連れて行ってもらいました。あんまりおいしかったので、次に会った時もリクエストして食べに行ったぐらいなんですよ。ガイドブックにも載っていないし、地元の人に愛されているお店、という感じがしました。

カルビタンとは、その名の通り「カルビ」肉の「タン」=スープです。ソルロンタンなどの白く濁ったスープではなく、あくまでも透明なスープで、上品な味わいです。

スープの中には、口の中でほろほろととろけるカルビが何個か入っていて、このカルビを一旦お皿の上に取って、ちょっと甘酸っぱいタレをつけて食べるのですが…これがもう絶品。ほかの店ではちょっと味わえないおいしさなのです。スープがおいしいのはもちろんのことですが、わたしはこの滋味あふれる、それでいてさっぱりした味わいのカルビが気に入っています。

スープにご飯を入れるのは「お約束」。最後の最後までしっかり頂きましょう。あなたも「ハニャンセンプルコギ」のカルビタンのとりこになること、間違いなしです。

すっかり身も心も温かくなったみゆきさんとわたし。会計を済ませて外へ出ると、日本語入りの立派な看板がありました。

韓国で日本語入りの看板を見ると、ついチェックしてしまう性分のわたし。今までいろんな「とんちんかん看板」に出会ってきましたが、「ハニャンセンプルコギ」の看板恐るべし!

まず衝撃的なのは「ぬばら肉」。きっと「あばら肉」と書きたかったんだろうな…と思わせますが、「ぬばら」という音がなにやらすごいものが出てきそうな。そして、「内カルビ?」でトドメ。まず、「内カルビ」が何かよく分からない上に、訳した本人が自信ありません、と言っているかのごとく、ちんまりと最後に「?」がついている! しかも、ご丁寧に「内カルビ」は太ミン、「?」は太ゴチ、とわざわざ字体を変えている(笑) みゆきさんと2人でひとしきり大笑いしたあと、何でこんなことになっちゃったんだろうね、という話になったのですが、私たちの出した結論は「隣の日本語学校で勉強している学生が、店主に「このメニュー、勉強だと思ってちょっと訳してよ」と言われ一応訳したのだが、意外に難しく、「アンチャンサル」って何だっけ…内カルビかなぁ? 分かんないよ、と「内カルビ?」と半ばメモのような形で店主に渡したところ、店主がそれをそのまま原稿として看板屋さんに渡しちゃった」というもの。果たして本当かどうかは分かりませんが…

そのほかにも「牛肉ときのニの鍋」「ロ一(漢数字の1)ス」「ビビンベ」など、なかなかの力作ぞろいでした。おいしいカルビタン屋さんの目印は「内カルビ?」ですよ!

次はこれまたうまい「お汁粉や」さんのレポートです。ここは日本の女性誌でよく取り上げられている店ではあるのですが、ほんとにおいしかったので。


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